タコスクラップ🌮

ISF11感想

作成日: 2024-06-09 | 更新日: 2024-06-13

ISF11の感想を書いていきたい。

なに?!もういくつ寝るとISF12だぞ!なぜ今ISF11の感想なのだ?!途中まで書いて放置してたからである。

さて、実はワイはISFにはISF6以降すべての回に参加している。ISF10を除いてすべて一般参加だが、圧倒的対人能力の欠如ゆえ、サークルまで行き「これください」を言うことすらできず、欲しかった本の半分も購入できないことがほとんどだった。一冊も購入せず会場を後にしたことさえある。しかし、ISF10でのサークル参加という圧倒的経験を経て場馴れしたおかげか、なんと今回、欲しい本をほぼ手に入れることができた(それでも数冊買い逃してしまったが)。

そういうわけで、感想を書いていく。せっかくなので覚えてる限り訪れたサークル順に書いてみようと思う。読者の皆さんの中にサークル配置図を完全に記憶している者がいれば、その不可解な足取りに恐怖を抱くことだろう。これはサークルに近づこうとするも怖くてやめてちょっと別のところに行ってからもう一回挑戦するという陰キャ特有の挙動によるものであるため安心していただきたい。

目次

SHORT PIECE / わぴ屋(わpさん)

わpさんといえば前作『LOOK BOOK』でファッション雑誌のような形式で765プロ全員のファッションイラストを描き、すごすぎて界隈を戦慄させたのは記憶に新しい。今作『SHORT PIECE』では5人のアイドルにフォーカスし、それぞれ異なるコンセプトによるメチャイケイラストが描かれていた。

今作でも「えっと...本職の方ですよね?」と言いたくなる圧倒的センスや、繊細な色使い、そしてシンプルながらディテイールがすごい絵柄が遺憾なく発揮されていて圧倒的良さみであった。また、異なる世界観でありながら、本全体として「秋」の感じの統一感があるのも秀逸だった。

個人的に、ロコのやつがなんか異国情緒な感じですこだった。頭の中で海沿いのイタリアの街が想起されるようだった。いや、でも昴のもええねんな…やよいも温けぇ…。

あと、本作は靴下にもフォーカスがあてられているのか、どのアイドルの靴下も個性的ですごいかわいかった。

余談だが、やよいサークルで参加されているだけあって、やよいの登場が多くて嬉しい。ちゃっかりわぴ屋特製やよいスタンプまでGETできた。ありがとうございます。

ゆるミリ6 / 惑星アイネス(やいなさん)

まず、6巻まで出してるのがすごいことこの上ない。ぜひ2桁の大台を目指してほしい(無責任)。しかも、皆さんは気づかれただろうか?一冊の中に、765プロの全アイドルが登場する構成になっているのだ。すごい。

ふつう、サイレント形式のギャグ漫画と言ったらシンプルでわかりやすいネタばかりになりそうなものだが、ゆるミリは直接的じゃないハイコンテクストなネタが多くあるのが面白い。特に、オチのコマで誰かがつっこんだり変顔をしたりするのではなく静かなトーンのままなのが面白いし、かわいさがないがしろにしなっていなくてすこである。例を上げると、風船をもらってはしゃいでいる海美が、次のコマでは何も持たず呆然と空を見上げてるやつは誠に秀逸だった。また、個人的に、自分の力を制御できないまつりシリーズがすきなので、今回そのネタが出てきて嬉しかった。

ゆるミリは4コマ本ながら、一冊の中で裏テーマのようなものと主役となるアイドルがおり、本全体を通してちょっとした物語が存在しているのが好きである。サイレント漫画であることがここで効いてきて、最後の数話を読むうちに独特の寂しさとほっこりした気持ちが到来する。最後の4コマが表紙につながるような粋な構成になっているのもワザマエである。

あと、マグネットとシールもめちゃかわいいです。ビニールバッグもガチで助かりました。本当にありがとうございます。こういうグッズになったものを見て改めて気づくが、本当にかわいい絵柄ですね。全コママグネットにしてほしい。(強欲)

のり子さん② いん・おーたむ / しのぶとめそ(しのぶさん)

しのぶさんというと、まず、本当に絵がうますぎることがあげられる。人物はもちろん、背景、食べ物、本などの小物に至るまで全部生半可ではない圧倒的画力で、ただページを見ているだけでもその美しさを楽しむことができる。特に背景がちょっとすごすぎて怖い。ただ綺麗なだけでなく、フリーハンドの温かみがあるのもすごい良さ味が深かった。

しかも、漫画も上手い。普通、絵が死ぬほどうまい人は漫画を描かせてみたら「個々のイラストで見るとうまいのに漫画としてみるとなんか読みづらいな~」みたいになるものである[要出典]。ところが本作は、死ぬほどうまい絵が全て有機的に噛み合ってとても読みやすく、コマ割りや構図も大変巧い。てか、漫画のコマ割りや構成に挑戦的で大胆な表現も見られ、大きな紙面もあいまって全体を通してなんかすげー!という感じを感じた。

前作では4コマ漫画形式だったが、あれはあれで4コマという狭いスペースにぎゅうぎゅうに詰め込まれた可愛い絵柄が大変によろしかったし、ネタも面白くすごくすこだった。一方今回は自由形式の漫画になっていて、紙面の大きさを最大限に活かした大ゴマや大きなアイドルの姿や表情が見られてこちらもすごいすこと言わざるを得ない。

本作は副題が示す通り、秋をテーマにした短編がたくさん描かれている。しのぶさんの漫画らしく全体的に元気と勢いがある、良い意味で騒がしい内容になっている。個人的には、その中でも異彩な空気を放っていた桃子と志保の話が良すぎて思わず空を仰いだ。

ちなみに、のり子と紬のクリアファイルを特典でつけていただけたのだが、これのおかげでこの日手に入れたあらゆる紙系の特典を保護することが出来て本当に心底感謝しています。ありがとうございます。

アナタの世界を見せて (前編) / Front Runner(ブライアンさん)

ブライアンさんの創作はすごい。ブライアンさんを知らない方、中でも765ASに造詣が深い人はぜひ『Day Of The ───』シリーズを読んでほしい。ただし、相応の覚悟を持って。

ここでは踏み込まないが、アイマスの歴史的経緯ゆえなのか、時代の流れによるものなのか、近年は公式で描写された範囲を超えた世界観やキャラクター性を描写するのがはばかれる風潮がある気がしている。ブライアンさんの本はこれをやってくれるのだ。公式で示された世界から地続きの、その外側を描こうとしているのである。しかも、物量がすごい。上述の『Day Of The ───』も全6巻構成で目ん玉がやや飛び出たが、今作も本編40Pあるのに3部作の"前編"らしい。その創作パワー、ほしい。

本作はミスセレの星梨花が主役で、現実世界のPが星梨花の召喚魔法で間違って魔法世界へ召喚されて…というところから話が始まる。ミスセレ星梨花はたしかに、古代魔法への傾倒や、やたらと強い思想が見え隠れし、何かを抱えていそうな感じがあった。そこへメスを入れ3部作の超大編に仕立てようというわけである。

まず、設定の作り込みがすごい。Pがいた世界と学園のある世界との関係や、元の世界に戻る方法、等級と昇格試験についてなど、ガッチリ練られている。また、星梨花のキャラクターが良い。魔法界の星梨花のバックグラウンドや性格が掘り下げられていて、とても魅力的なキャラクターになっている。元の星梨花を知っているだけに、このツン9割の感じのギャップがえぐくてかわいいのである。

作中にでてくる星梨花の記憶の断片や、Pとのふれあいを読んだ後に、裏表紙のイラスト、タイトル、そして表紙イラストを見ると、前編にしてすでになんかウルっとくるものがあるのはワイだけだろうか。

ところでブライアンさんの漫画は、所々で適当に挿入されるギャグが良い。個人的なお気に入りはPがチュパモドキに吸血されるところと、Pに抱えられた星梨花がジュニオールにPの脚を食いちぎらせようとするところである。

真美ぶらり / 偶像奇譚倶楽部(無音鈴鹿さん)

無音さんは三大信頼できる765ASギャグ漫画の人の一人としてワイの中で定評がある。面白くて、かわいくて、ちょっとえっちで、Pが変態なのがいいのだ。無音さんは765ASのアイドルたちに関して完全に"顕"に達しているので、アクの強いネタや下ネタなども実在性を損なわず安心して楽しめる。

本作は真美が主役で、Pと一緒に街ブラ番組のリハーサルをするのんびり系ギャグ漫画だった。前作は下ネタと本格的ミステリーが組み合わさった全く新しい感覚の作品だったが、本作はむしろ無音さんのいつもの真美四コマの温度感のままに一冊の本になっている感じで、こちらはこちらで非常に良いものがあった。

ワイはクソガキ系の亜美真美が好きなタイプのオタクなのだが、本作の真美も全開でクソガキ力を発揮しており、普段はアイドルたちをドン引きさせまくっているPがツッコミ一辺倒にならざるを得なくなっているのが面白い。

しかしまあ、この真美のかわいさたるや。普段の無音さんの四コマは、めちゃくちゃしょうもないネタを描きつつ、アイドルのかわいさが蔑ろになっていない部分が良さの一つだと思っているが、これが一冊の本という物量になると、なんかそのかわいさがまた違った感覚で味わえて良いものがあるのだ。無音さんのこういったアイドルフォーカスものの本をもっとみてみたいものである。とはいえ、前作の下ネタミステリーも非常に面白かったので・・・・色々な本を描いてほしい(強欲)。

Bloem / めんたんぴん(ゐし子さん&ななへんさん)

神絵師2名の合作で、花をテーマにあしらったASイラスト本である。この時点で濃い。

まず、本のサイズが正方形で、表紙はアイドルの絵もなくきれいな色合いとタイトルのみと、装丁の時点で異彩の放ち方がすごかった。

内容は、小鳥さんを含む14人のAS組に花が一種類ずつ割り当てられ、花言葉とともにその花を用いたイラストが描かれている。このイラストがすごく良くて、それぞれのイラストで花の使われ方がすごく工夫されている。この、「花言葉を題材」に、その「花」と「アイドル」を組み合わせたイラストを一枚描くというのは、言葉以上に面白い試みになっていて、説明がむずいのでぜひ読んでほしいというほかない。

本当にどの絵も素晴らしいのだが、これはもう贔屓と言われてもしょうがないのだが、やよいのイラストがガチで良い。まずやよいにハナカイドウをチョイスしたそのセンス、誉れ高い。天才か?そして絵自体もどうなってんねんというくらいよいのである。また、亜美真美に色違いのフクシアの耳飾りをさせるというのも天才的だ。でも実際他も全部良く、人によって一番お気に入りの絵が変わってくるんじゃないかと思う。

作者両名ともに画力が高いだけでなく、画風や色使いに独特の個性を持っていて、それがコントラストとして働き、一冊を通して迫力が感じられる作品だった。

このお二人は次回のISFも合作を出されるらしい。仲良しか。

スタークスくん、ごめん / おこめ5合(せくおさん)

ワイ史上初の紙の成人向け本である。初めて買う紙の同人スケベブックがBLものになるとは考えもしなかったが、なったのである。

とはいえ、本作の主役であるスタークスは、男でありながら、顔面は男体化星井美希であり、すなわちかわいいので、なんとも言えない禁断的な感覚に襲われた。せくおさんは"覚醒"した絵師の一人であり、名状しがたい異常なかわいさの絵を描くことでワイの中で広く知られている。本作のスタークス君にもその個性は遺憾なく適用されており、それでありながら、男だし受けだしちょろいしで、感情がかき乱されるものがあった。

本編は劣情という言葉がしっくり来る内容に仕上がっている。ワイ自身顔の良い男キャラクターに若干性癖を歪まされたことがあるが(術式の開示)、本作もその時に近い気持ちが湧き上がってくるものがあった。

ところで、ところどころ照れ隠し的にギャグっぽい擬音やセリフが用いられているのだが、ギャグセンが高すぎて普通に吹き出す面白さになっているのが草だった。

また、ページが余ったため急遽フォロワーからお題を募って製作されたというスタークスの日常カットのページがすごい良かった。スケベパートからの日常カット、感動映画のスタッフロールの小ネタショットみたいだな…。

自分は浅瀬ゴミカスPなので、公式のイーヴルナイフの内容について概要レベルにしか把握できていなかったのだが、本作で、Twitterにスタークスに狂わされている人たちがいることが、ああなるほど、と腑に落ちた感じがある。

他にも美希のチェキがついてきたり、たくさんの色紙があったのだが、どれもかわいすぎて草が生えたのは言うまでもない。

頑張って描いた漫画 / 蛸焼さん

蛸焼さんといえばあまりにも良さみが深すぎるイラストを描かれることでワイの中で有名な神絵師である。普段は一枚絵のゴッド・イラストを描かれていて、漫画形式の作品は私の知る範囲では初めて見た。

蛸焼さんの絵は、シンプルでスタイリッシュな画風の中に優しさや温かい空気感が内在しているような良さみを持っている。このため、勝手に漫画の作風もしんみりした大人しい感じの内容になるのかと思っていたが、実際はゴリゴリのギャグ漫画だったのがまず面白かった。

だが、漫画においても綺麗な絵柄は健在で、白黒で描かれることでまた違った良さがあってよかった。ギャグな空気感なこともあり、かわいさが前面に押し出されていてたいへんすこだった。ギャクのノリはめちゃくちゃハイテンションおバカ系でかわいくきれいな絵柄とのギャップがすごいことになっていてとても面白かった。

本は、小さめの同人誌によく見るA5タイプよりも更にひと回り小さく、いわゆる漫画の単行本サイズで、コマ割りや構成もザ・漫画という感覚があり興味深かった。一番メインの話ではマイティセーラーズが市街地で戦うのだが、背景のビル群等の書き込みがちょっとすごすぎて怖かった。

また、同時に出されていたイラストまとめ本も買わせていただいた。これがまたすごい良い。前述の通りシュッとしていてかっこいい絵柄ながら、かわいさ・優しさ・温かみが溶け込んだような名状しがたい空気感があり、ガチでよいのである。よくぞこれを大きいサイズの紙の本で出してくださったと言いたい。つくづく紙媒体で眺めるイラストは良いものだと感じる。モニター越しよりも遥かに多く絵の良さみに気づくことができる。なんでなんやろ。ありがとうございます。

ミリオン甘ロリ衣装合同誌 Chocolate Glacée / よねくらりょうさん

90人以上による甘ロリ衣装をテーマにした合同誌だ。90人以上ってどういうことだ。しかも見開きイラストを寄稿されている方も数人おり、ページ数は100を超えている。ガチれば人を撲殺できそうな重量感の一冊となっている。

そもそも私は甘ロリというのが何なのか存じなかったのだが、ロリータファッションの中でも特に甘い雰囲気のあるものをそう呼ぶらしい。この衣装ジャンル自体かなり作画コストの高い部類に含まれるだろう。描かれたフリルのヒダの数が最も多い同人誌としてギネス狙えるんじゃなかろうか、という勢いである。そのテーマで統一された合同誌なのでとてつもないエネルギーが込められた本になっている。表紙からすでに尊さの天元突破が見受けられるが、この勢いのまま魂のこもった甘ロリ衣装イラストが約100ページに渡って続くのである。

統一されたテーマでありながら、全部のページが全く違った趣になっているのが面白く、ページを捲るたびに驚きがある。おそらくミリマス界隈の皆さんにはおなじみの神絵師の方々なのではないかと推測するが、私はミリマス界隈の絵師の皆様を全く把握できていないため、この本で全然知らなかった神絵師を大量に知ることができた。どのページも個性があり大変素晴らしく、特定のすこページを上げるのは挙げきれないのでやめておこう。

しかし改めてミリマスという1作品で甘ロリ衣装をテーマに90人超えの合同誌を作るというのはすごい話だ。オタクの創作エネルギーってすげえなと改めて思わされる作品だった。

遭難グルメハッピードライブ / サザウキ(うつ美さん)

タイトルの通り、アイドル達が遭難したりグルメを楽しんだりハッピーに無免許運転をしたりする、良い意味でごった煮のギャグ短編集だった。

うつ美さんは劇中劇を舞台にしたお話を作るのが好きな方で、本作もミスセレ、イーヴルナイフ、神降ろしといった劇中劇ものがメインだった。ミリシタの劇中劇というのはシリアスな世界観のものが多く、そのギャグ創作はすごく面白いのでみんなやってほしいのだが、そこまで多くは見かけない。特に個人的にすこな世界観であるミスセレに多くのページ数が割かれていてうれしかった。

最近自覚したのだが、ワイは突っ込みが追い付かないくらいギャグが詰め込まれたタイプのやつが大好きであり、うつ美さんの漫画のノリはまさしくそれだった。いわばYouTubeで観て後からコメントを書くのではなく、ニコ動で観てリアルタイムでツッコミのコメントをしたい作品とでもいおうか(何言ってんだ?)。ギャグセンがすごく、会話の中に全部ネタが仕込まれているほどの勢いでツッコミが追い付かない感じがきわめてすこなのだ。あと、やはりというか麗花についてその深いところまで解している感じの描かれ方がすこである。一度魔法が使えなくなりたかった、とか。全体モノだけどつい作者の担当アイドルへの理解の深さが出ちゃうやつすこ。

また、絵がすごく良い。デフォルメ加減がちょうどよく、シンプルなタッチながら、衣装がすっごくちゃんと書かれていたりと、ワイの憧れる画風に近かった。また、漫画の構成やコマ割りもすごくこなれていて読み心地が大変よかった。

ほぼ100%ギャグ漫画ながら、最後の話はアイドルとしての未来と麗花の、ちょっといい話なのである。ただ、それでも端々に無限にネタが仕込まれており、これが面白い。

あと、もう2冊の既刊も購入させていただいたのだが、これらも大変すばらしかった。1冊目のギャグ本はかなりツボで全部良く、特に間女の話がすこだった。この頃の絵柄も素敵である。2作目の神降ろし本は超大作であり、すごすぎた。やはり、これほどの長編になると、クライマックスの白熱もすごく、最後にアウロラが心中を吐露する場面は素晴らしかった。

ところで、このわたってどこで売ってるんでしょうか…?

エーアーアルアイサ3 / いけこかおす(池小さん)

ティンクルリズムとEScapeのアンドロイドたちのギャグ本であった。池小さんの作品は亜利沙のしょうもなさがすごくよく、キモオタとしての亜利沙の側面が全面に出てる二次創作は逆に貴重なので新鮮なかわいさも摂取することができた。

なんといっても亜利沙の顔面をぶっ叩いて正気に戻す育さんが良すぎであり、ぶっ叩かれて正気に戻った亜利沙をもう一回ぶっ叩いて吹き飛ばすところが大好きである。また、亜利沙の闇落ちが信じられないほどしょうもないのもよい。また、ポンコツすぎるアンドロイドのギャグ漫画もツボであった。

ところで、上述のように池小さんの亜利沙は、その愚かさの側面が強く出ている感じがあるのだが、私はこういうのが大好きである。ミリオンの子らはわかりやすい表向きの特徴がまずあり、だが実はその裏に本質がある、という感じの描かれ方をしている子が多く、そこを描いた創作ももちろん言うまでもなく尊い。だが、翻ってふと表向きの特徴に着眼すると、急に世界が広がったようにその子の新しい良さみに気づくみたいなやつがあり、そこを尊重して描いている創作というものが大好きなのである。例えば桃子の頼りになる先輩としての側面、まつりの痛い電波系アイドルとしての側面、そして亜利沙のヤバいアイドルオタクとしての側面である。池小さんの描く亜利沙はそういった側面に関して深淵に達した良さみを携えている感じがあり、亜利沙Pにはぜひ池小さんの御本やメディア欄をご照覧いただきたい。

余談だが、池小さんのサークルはスペース設営が大変素晴らしかった。本書『エーアールアイサ3』は全体が深緑色の本になのだが、それが真っ赤なテーブルクロスに置かれた盆ざるの上に陳列されていて、さらに後ろに紅葉の飾りが添えてあるのである。つまり、サークルスペース全体で秋を演出するような感じになっており、なんか亜利沙の髪の毛とかもその雰囲気に合っていて、大変感心してしまった。

ミリアニのけっこうおもしろいギャグ本 / テリー生存ルート(テリー・ロケッティアさん)

正直な話、私は最初「けっこうおもしろい」とタイトルにある作品がそんなに面白いことあるか…?みたいな謎の疑いを持ってロケッティアさんの本を読んだ。結論から言うとこの人は天才である。本当に全部面白いし、けっこうというかめちゃくちゃ面白かった。

一つ一つは漫才的というかクスッと来る感じの一発ネタであるのだが、それを広げる表現の幅というか含蓄のようなものがあり、面白さを深めている。面白かった箇所をいちいち挙げてもきりがないので一番ツボだったところを上げると、志保の黒猫のぬいぐるみを志保の父親と勘違いする可奈の話があまりにも最高だった。

また、別途、前作のオペラセリア本も買わせていただいたのだが、こちらもすごい面白かった。本作もこちらの作品も、元ネタの物語に沿ってギャグを挿入していくような構成になっているのだが、オペラセリアのことを何も知らない私でもおおむね元のストーリーがわかったのが地味にすごい(そもそも元の話を全然知らずに買うのは私くらいかもしれないが)

思うに、ロケッティアさんの作品は全体的に、キレのあるギャグでありつつ、意外にも優しい空気のようなものが漂っているのが大変に良い。一発ギャグ的なネタを詰め込む形式の場合、面白くしようとすると、ブラックなネタにしたり、早い話がキャラがひどい目にあったりするようなネタにするのが簡単であると思う。しかし、こうすると作品全体にトゲトゲした空気が漠然と生まれてしまうことは避けられない。しかし、ロケッティアさんの作品にはそのような感じがなく、作品内の価値基準が何となく暖かく、優しさを感じる。それでいてネタはしっかり切れ味があり、ここまで面白いのは率直にすごいと思う。まさかけっこうおもしろいと自称する作品がここまで素晴らしいとは思わなかった。

おわりに

感想を完走した感想ですが、死ぬほど疲れました。次回はやらないかもしれません。ところどころ雑な感想文になってしまい大変に恐縮である。

一方で、感想を書くために読み直したりして、いろいろな気づく点があったりもして、感想を書く前提で読むというのもなかなかありだなぁとも思った。

イベント全体に関していうと、今回から新しい会場になり、一般市民の往来する中で謎のオタク集団が長蛇の列を作るような状況ではなくなった点がまずよかった。会場自体も全体的にきれいでトイレも充実していて大変に良かった。来る途中のモノレールも楽しかった。

ていうかもうISF12ですね。なんでISF11の感想を書いてんだお前は。なんでこんなことになった。楽しみです。おやすみ。